店舗の賃貸借契約に必要な書類って何？

2025年7月14日

店舗の賃貸借契約を締結する際に必要な書類は、以下のようなものが一般的です。
（2025年時点の日本の情報に基づく）

**契約時に必要な主な書類一覧

1.店舗賃貸借契約書
・賃料、契約期間、更新条件、原状回復義務、解約条件などを明記
・書面契約が基本ですが、電子契約も可能

2. 重要事項説明書
・宅地建物取引士が契約前に借主に対して説明する書面
・物件の法的・物理的な状況を説明

3. 本人確認書類（借主）
・運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど
※事前に写し（コピー）の用意を求められる場合あり

4.収入証明書
・源泉徴収票、給与明細、確定申告書など
・法人契約の場合は決算書や登記簿謄本なども必要

5. 連帯保証人の同意書
・個人契約の場合に求められることが多い　
※連帯保証人の方の個人情報を提出することがあること理解しておきましょう
・保証会社を利用する場合は、保証委託契約書など

6. 物件関連書類（貸主側）
・登記簿謄本、建築確認済証、検査済証、設計図面など
※建築年数が経つにつれて見れないこともある（劣化や紛失など）
・物件の権利関係や構造を証明するため

7. 火災保険加入証明書
・賃借人が加入することが契約条件となる場合が多い

8.契約前に確認すべきポイント
・使用目的（例：飲食店、美容室など）
・賃料の支払方法と期日
・敷金・礼金・保証金の扱い
・原状回復義務の範囲（原状回復・スケルトン・入居時の状態）
※入居時に必ず写真を取っておくこと
・解約通知期間と違約金の有無
・特約事項（看板設置、営業時間、禁煙、管理組合費、共益費、町費など）

必要書類や条件は物件の種類（居抜き・スケルトンなど）や契約形態（普通借家・定期借家）によっても異なるため、契約前に不動産会社や専門家（行政書士・弁護士）に相談するのがおすすめです。

**必要書類（借主側）

9.個人契約の場合
・本人確認書類：運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど
・印鑑証明書：実印で契約する場合に必要
・住民票：本人確認や転居関連のため
・収入証明書：源泉徴収票、確定申告書、納税証明書など

10.法人契約の場合
・登記簿謄本（履歴事項全部証明書）
・印鑑証明書（法人代表者）
・会社案内・事業概要資料：パンフレット、Webサイトの写しなど
・財務書類：直近2〜3期分の決算書、法人税納税証明書など
・連帯保証人関連書類：代表者個人の印鑑証明書、収入証明書など（必要な場合）

**契約書に記載すべき主な項目と注意点

1. 物件の特定
・所在地、構造、専有面積、階数などを正確に記載
・登記簿との整合性を確認

2. 使用目的
・「飲食店」「美容室」など具体的に記載
・法令（都市計画法・消防法など）や管理規約との整合性を確認
・想定外の用途は契約違反になる可能性あり

3. 契約期間と更新
・普通借家契約：自動更新あり、更新料の有無を確認
・定期借家契約：再契約が必要、更新不可
・契約満了の通知期限（例：6か月前）を明記

4. 賃料・敷金・礼金・保証金
・支払方法・期日・金額を明記
・保証金の償却条件や返還時期を明確に
・消費税の課税対象であることも確認

5. 原状回復義務
・居抜きかスケルトンかで範囲が異なる
・設備の所有者、撤去・譲渡条件を明記
・写真で現況を記録しておくとトラブル防止に有効

6. 解約・解除条項
・中途解約の通知期限（例：3か月前）
・違約金の有無と金額
・賃料滞納時の解除条件（例：2か月連続で解除可能）

7. 連帯保証人・保証会社
・保証人の責任範囲を明記
・保証会社利用時は保証委託契約書も必要（ぶけなびplusなど）

8. 特約事項
・看板設置、営業時間、禁煙、騒音対策など
・火災保険加入義務、共用部の利用条件など

**よくあるトラブルと注意点

トラブル内容	注意点・対策
賃料滞納	契約書に解除条件・催告方法を明記
原状回復	範囲を明確にし、写真記録を残す
中途解約	通知期限・違約金の有無を明記
用途違反	使用目的を具体的に記載し、法令確認
保証人との認識違い	責任範囲を契約書に明記し、意思確認書を交わす