飲食店の照明設備チェックリスト!失敗しない物件選びと業態別の注意点

飲食店を開業・出店する際、内装や調理器具に気を取られがちですが、実は「照明設備」の事前チェックが店舗造りの成否を大きく左右します。
居抜き物件で「照明が残っているからラッキー」と思っても、業態に合っていなかったり、容量が足りなかったりすると、入居後の工事費で思わぬ出費になることも。
今回は、物件内見時や引渡し時に必ず確認しておきたい基本チェックポイント(電気容量の計算方法や消防法のルール含む)と、業態ごとの注意点を詳しく解説します!
1. 飲食店テナントで必ず確認すべき「照明設備」基本チェックリスト
物件を内見する際は、以下の5つのポイントを順番に確認しましょう。
① スポットライト用ダクトレール(ライティングレール)の有無と位置
- チェック内容: レールがどこに、どれくらい敷設されているか。
- ポイント: テーブル配置を変更した際、ダクトレールがあると照明の位置や向きを自由に調整できます。
レール自体がない場合、追加の配線工事が必要になります。
② ブレーカーの電気容量(A・アンペア / kW)と計算方法
- チェック内容: 分電盤(ブレーカー)の空き回路と全体の契約容量。
- ポイント: 厨房機器だけでなく、照明(特に調光器や多数のペンダントライトなど)も電気容量を消費します。
💡 豆知識:電気容量(A・kW・W)の簡単な計算方法
店舗の電気設備を確認する際、基本的な計算式を知っておくと便利です。
- 基本式:
電力(W) = 電圧(V) × 電流(A)(一般店舗の単相は100V)- 変換:
1kW = 1,000W ≒ 10A(100Vの場合)【照明に必要な容量の目安】
- LED照明の場合: 1灯あたり約5W〜15W。50灯取り付けても「250W〜750W(約2.5A〜7.5A)」程度で収まるため非常に対省エネです。
- 旧式のハロゲン・白熱球の場合: 1灯あたり50W〜100W。50灯使うと「2,500W〜5,000W(約25A〜50A)」にもなり、照明だけで家庭数件分の容量を消費してしまいます。
主ブレーカーの容量(例: 50A、75A、100Aなど)に対して、厨房機器(フライヤー・製氷機・エアコン等)と照明の合計がオーバーしないか必ず確認しましょう。
容量不足の場合、関西電力等への増設申請や幹線引込工事が必要になり、数百万円単位のコストがかかることもあります。
③ 調光機能(ディマー)の有無と対応状況
- チェック内容: 壁スイッチに調光ダイヤルがあるか。また、調光器がLEDに対応しているか。
- ポイント: 昼夕で店の雰囲気を変えたい場合、調光器は必須です。古い物件の場合、白熱電球用の調光器に最新のLED電球を取り付けるとチラツキや不点灯、故障の原因になります。
④ LED化されているか(球種と口金の確認)
- チェック内容: 既存の照明器具がLEDか、旧世代の蛍光灯・ハロゲン球か。
- ポイント: 前述の通り、ハロゲン球や白熱電球は電気代が高く、発熱量も大きいため夏の冷房効率を著しく低下させます。
⑤ 誘導灯・非常用照明器具の設置(消防法・建築基準法)
- チェック内容: 避難口誘導灯や非常用照明が正しく設置されているか、居抜き時のレイアウト変更で引っかからないか。
- ポイント: 店舗の安全管理上、法令違反になると営業許可が下りない・修正工事命ぜられるリスクがあります。
消防法上の「誘導灯」に関する重要注意点
誘導灯には**「避難口誘導灯(緑の人が外に出るマーク)」と「通路誘導灯(矢印がついたマーク)」**の2種類があります。
- 個室や仕切りを作ると「免除」が消える: ワンフロアの物件では「客席から避難口が直接見えている」ため誘導灯が免除されていた物件でも、内装工事で個室やパーテーション、壁を作ると視界が遮られ、誘導灯の増設が義務化されます。
- サイズ(等級)の規定: 店舗の規模や避難距離に応じて「A級(大)」「B級(中)」「C級(小)」の設置指定が変わります。
- 消防設備点検とバッテリー切れてないか: 居抜きで残っている誘導灯も、内部の非常用バッテリーが寿命(約4〜6年)を迎えているケースが多いです。点検時に交換費用(1台数千円〜1万円程度)が発生することを考慮しておきましょう。
2. 【業態別】照明設備のチェックポイント&注意点
業態によって、求められる「明るさ」「色温度(光の色)」「機能」は大きく異なります。
居酒屋・バー(夜メインの業態)
- 光のトーン: 電球色(あたたかみのあるオレンジ系の光)が基本。
- 注意点: 暗すぎるとメニューが見づらくなるため、手元を照らすスポットライトや調光機能が必須です。バーカウンターなどは、ボトルやグラスがきれいに映える下からの間接照明やスポットの角度調整が可能か確認しましょう。
カフェ・スイーツ・ベーカリー(昼メイン・写真映え重視)
- 光のトーン: 自然光に近い温白色〜電球色、高演色(Ra)のLED。
- 注意点: SNSでの写真撮影(料理映え)が重要な時代です。演色性(Ra80〜90以上)が高い照明が入るか確認しましょう。卓上での作業(PC・読書)をするお客様も多いため、落ち着きつつも手元が暗くなりすぎない配置が求められます。
重飲食(焼肉・ラーメン・鉄板焼きなど)
- 光のトーン: 料理がおいしく見える照度と温かみ。
- 注意点:
- 油煙(オイルミスト)対策: 厨房や客席の排気が強い店舗では、照明器具に油が付着します。ガラスカバー付きや、防滴・防塵仕様(IP規格)の器具が使える配線状態か確認してください。
- 焼肉店などでは、肉の赤みが綺麗に見える「演色性の高さ」が売上に直結します。
ステーキ・高級レストラン・和食(ディナー・個室中心)
- 光のトーン: 演出性の高い間接照明+ピンポイントスポット。
- 注意点: 全体を明るくするのではなく、「料理とテーブル面だけを浮かび上がらせる」配置ができるダクトレール設計かどうかがポイントです。壁面や足元を照らす間接照明用の電源配線が壁際・床付近にあるか確認しましょう。
3. まとめ:居抜き物件でも照明の「使い回し」にはご注意を!
居抜き物件の照明器具をそのまま使うことで初期費用を抑えられますが、「電気容量の不足」「誘導灯の増設費用」「調光が効かない」といったトラブルは後を絶ちません。
物件をご検討の際は、見た目のデザインだけでなく、電気容量や消防法令上の適合状況までしっかりチェックすることをおすすめします。
店舗の雰囲気を決め、安全を守る照明設備。ぜひ妥協せずに理想の空間を作り上げてください!
3. 知っておきたい!「最新LED照明」の進化と安さ重視の落とし穴
ひと昔前までは「高価で光が直線的」と言われていたLED照明ですが、技術の進歩により飲食店の空間演出において欠かせない存在になっています。
最新LED照明のここがすごい!4つの進化
- デザイン性の飛躍的な向上(ランプ1つで映える空間に)
- フィラメントが見える「エジソン電球風のレトロLED」や「アンバーガラス仕様」など、照明器具(シェード)を使わず電球単体(裸電球)でもヴィンテージでおしゃれな雰囲気を演出できる商品が充実しています。
- 演出力(明るさ・光の色)が自由自在
- 1つの電球で昼は爽やかな明るさ(温白色)、夜はムードのあるオレンジ(電球色)へと切り替えられる「調光・調色機能」が手軽に導入できるようになりました。スマホやリモコンでテーブルごとの明るさを制御できるタイプも人気です。
- 圧倒的な高演色性(料理がおいしく見える)
- 料理の色をどれだけ忠実に再現できるかを示す指標(Ra)において、最新の店舗用LEDは「Ra90以上」という高演色な商品が主流に。肉の赤みや野菜のみずみずしさを最大限に引き立ててくれます。
- 高性能かつリーズナブル
- 量産化が進んだことで、高機能な店舗用LEDであっても初期コストを抑えて導入できるようになりました。
ただし注意!「安さ重視」でネット購入すると失敗する理由
ネット通販等で手に入る格安(海外製など)のLED電球や照明器具には注意が必要です。コストだけで選ぶと、以下のようなトラブルに繋がります。
- チラツキ(フリッカー現象)が発生する
- 肉眼では気にならなくても、お客様がスマホで料理や店内を撮影した際に帯状のノイズやチラツキ(フリッカー)が画面に映り込んでしまいます。「SNS映え」を狙う飲食店において致命的です。
- 演色性が低く料理が不味く見える
- 安価なLEDは青みが強かったり赤みの再現が苦手だったりするため、お肉の色が悪く見えたり刺身の鮮度が落ちて見えたりします。
- 音響・ラジオへのノイズ混入
- 電源回路の作りの粗さから高周波ノイズを発生させ、店内のBGM(スピーカー)に「ブーン」という雑音が入るケースがあります。
- 寿命が極端に短く、発熱トラブルも
- 「寿命40,000時間」と書かれていても、内部基板の品質が低く数ヶ月で不点灯になったり、放熱設計が不十分で器具自体が熱を持ち故障の原因になったりします。
💡 テナントオーナーへのアドバイス 客席などの演出に関わる重要ポイントには、メーカー保証や品質が確実な**店舗用メーカー品(パナソニック、オーデリック、コイズミ、遠藤照明など)**を採用し、バックヤードやスタッフ用トイレなどに限って安価な汎用品を使うなど、メリハリのある選定をおすすめします。
4. まとめ:居抜き物件でも照明の「使い回し」にはご注意を!
居抜き物件の照明器具をそのまま使うことで初期費用を抑えられますが、「電気容量の不足」「誘導灯の増設費用」「格安LEDによる演出失敗」といったトラブルは後を絶ちません。
物件をご検討の際は、見た目のデザインだけでなく、電気容量や消防法令上の適合状況、そして最新LEDの品質までしっかりチェックすることをおすすめします。
店舗の雰囲気を決め、料理の魅力を倍増させ、安全を守る照明設備。ぜひ妥協せずに理想の空間を作り上げてください!
気になる項目があれば、さらに詳しくアドバイスできますよ!
たとえば「どこに聞けばいいの?」とか「何から始めればいいの?」といった具体的な悩みがあれば、そこに合わせて対策を一緒に考えます!
当社HPもしくはぶけなび関西、どちらからでもお問い合わせください。
【ぶけなび関西】
https://bukenavi.jp/kansai
【飲食買取りJP】
https://kaitoritaiyo.jp/
【ぶけなびplus】
https://bukenavi.jp/bukenaviplus/
【コストカットマン】
株式会社コストカットマン
-
URLをコピーしました!
-
URLをコピーしました!
コメント